日本Sテレビ中継における偽装表示 半ナマ中継疑惑

どうでもいい話です。たぶん。でもプロ野球をテレビで観戦している人には悲しい話かもしれません。だからそれを何よりの楽しみにしている、というような人は続きを読まない方がいいです。不幸になります。


仕事の帰り道、ラジオにイヤホンをつけて日本シリーズを聞きながらパチンコ屋さんの前を通った。


道路に向けて大型テレビを設置しており、ふだんはパチンコの広告動画を流しているけれども、「これは」というスポーツ中継がある時には街頭テレビ化してくれる。


ラジオのイヤホンを耳にしたままで立ち止まってテレビを見て、すぐにすごい違和感が湧いてきた。違和感の正体とは何か。ラジオの実況とテレビの画面が合わないのである。


ラジオで「大和選手ダイビングキャッチー!取ったー!ファインプレー!」と言っているとき、まだバッターが打っていない。「ピッチャー投げました」と言ってもまだピッチャーは構えているところだったりする。携帯のワンセグで見てもテレビのタイミングは同じ。ラジオとは2秒ぐらい差がある。


ということは、ラジオのアナウンサーが展開を予想して先にしゃべっているか、テレビの放送が実況ではなく、2秒ぐらい現実から遅れて放送されているかのどちらかである。


おそらく二秒後の展開をことごとく的中させる100%未来予測のできる能力のある人がラジオのアナウンサーをやっていると考えるのは不合理である。解説者だっているし。


ということは「ヤフードームから実況生中継でお送り」


していると思っていたテレビにおける「ナマ中継」は実は「ナマ」ではなかった、ということになる。二秒ほど前に起こったことを、録画で見せられていると考えるのが合理的である。


この「ナマ」か「ナマでないか」ということは、ひいきチームがある、ひいき選手がいる場合のスポーツ観戦においては実に重要な要素である。なぜなら「俺が応援しないと負けるかもしれない」という良く考えればたぶん錯覚である感覚に酔いしれているから、熱狂的に応援できるのである。


トイレを我慢しながら中継を見ていたら、逆転勝ちをしてしまった場合、それ以後の観戦時に逆転のチャンスが訪れた場合、トイレを我慢して見てしまうのがファン心理である。ついついトイレに行ってしまったことと逆転勝ちができなかったことを重ね合わせて己の責任のように思うのがファン心理である。


祈りが届くと思っているのがファン心理である。それもこれも「ナマ中継であり、まだ結果が出ていないから」と思っているからできるのである。2秒前に空振り三振して逆転のチャンスうは逸したのであれば、私がトイレを我慢する必然性は消えうせる。私の一挙手一投足がこのあとの展開に影響を及ぼしているかの錯覚が視聴時の熱狂を生むのである。


生中継というのは、どういうハプニングがあるかわからない。放送事故と言われるようなことが起こるかもしれない。2秒あれば映ってはいけないものをとっさ映さないようにする対処は可能であろう。ゆえにそういう方策をテレビ局が採用するということに関しては筆者は基本的に異論はない。


もしかしたら、現在は「ナマ」とは言っていないかもしれない。その場合はテレビ局の密かな誠意に敬意を表するものである。が仮に今も「実況【ナマ】中継でお送りしています」と言っている場合は、それには否と言いたい。


二秒遅れでもナマではないのである。半生である。かつおであれば「たたき」である。半ナマを「ナマ」というのは偽装表示である。高級ホテルやレストランが、ふつうの牛肉を「松坂牛」と言ったり、賞味期限を偽って表示した場合のテレビ報道は徹底的にたたく。


であれば決してこっそりと「ナマ」とは言っていないような気がする。逆にホントにナマの場合は「ナマ」「ナマ」「ナマ」と言っているような気がする。


なのでホントのナマであるラジオでは「実況ナマ中継でお送りしています」と連呼し、半ナマのテレビは「実況中継でお送りしています」と言っているような気がしてきた。


これは今後の検証にゆだねることにする。


ただし、テレビの「実況中継」はすでに過去の話なんだと分かってしまったら、テレビで野球中継を見ていても、なんだか熱狂して応援する気が大幅減になってしまった。悲しい。知らなきゃよかった。と思いつつ、多くの人が目にできるブログにアップする俺ってどうよ。


※と昨日書いて、今日の日本シリーズを見た。やはり2秒は遅い。アナウンサーは筆者の聴く限りでは「生中継」とは言っていないようである。


んが、が、が、画面左上に「LIVE」と出ている。


ウソである。二秒遅れである以上「録画中継」である。あるいは十歩ゆずって「ほぼLIVE」「おおむねLIVE」「ほとんどLIVE」と表示すべきである。テレビ局、なんとか言え。

【後日談】

この推理は見事に外れておりました。
http://d.hatena.ne.jp/meuto+doudemoiihanasi/20141102